フルブレーキはタイヤを真直ぐに!
タイヤはゴムで出来ています。消しゴムを押さえつけながら動かそうとすると途中までは動きませんがある時滑り始めますね。
それと同じ事がタイヤでも起きています。
下の図は黒い円がタイヤの限界で、赤い矢印がブレーキングの強さを表しています。矢印が円をはみ出るとスリップです。
ブレーキを、ぎゅ〜〜〜っつ と踏んでタイヤがロックする直前の状態が[A]の図です。
直線でブレーキを踏んでます。
次にコーナーに入っていくと、タイヤに横方向の力が加わりはじめます。横Gってやつですね。
そうすると中学の物理で習ったように、力は縦と横の足し算で斜めの矢印方向に働きます。
すると[B]の図を見て下さい。縦方向の矢印=ブレーキの力が短くなってます。
つまりコーナリング中は止まる力(と加速する力)は弱くなってしまいます。横Gが強ければもっと弱くなります。
ですからコーナー進入でフルブレーキのままステアリングを切るとスライドしますし、
コーナー出口でパワーONが早すぎてもスライドします。
ステアリングの操作量に合わせてブレーキ&アクセルをじわじわっとコントロールすることがタイヤグリップを100%引き出すコツですね。
荷重移動でタイヤの限界性能を上げる!
また消しゴムのお話です。軽く押さえている消しゴムは少しの力で動かすことが出来ますが、上から強く押さえていると動かす時も強い力が必要です。
タイヤの場合も同じで上から力を加えると限界性能を表す黒い円が[C]→[D]のように大きくなります。
ではどうすれば上から力を加えられるでしょう?
それは加減速による荷重移動でできます! ブレーキングでフロントに荷重が移るとタイヤの限界が上がって黒い円が大きくなり、さらに強くブレーキングできます。
(だからブレーキはフロント側が大きくて強く、リアは小さいんですね!)
同じ速度でコーナーに進入していても、荷重移動をしっかりやってフロントのグリップを高くしている方がより速くクリアできます。
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